銘機 ORTOFON シルバータイプRMG-212 _ RMG-309 のこんな姿は見たく有りませんよね~
幸いにも友達の紹介でとても魅力的で素晴らしい技術集団の会社で樹脂製軸受けを製作して頂いているのでトーンアーム本体を改造していなければ完全に元の形に戻すことは可能です。
シルバータイプは以下の内容で修理いたします。
基本的なレストア修理は以下の6項目で①~④は全て新品交換します。
②上下運動用ベアリング交換
③左右運動用ベアリング交換
④メインウエイト分解クリーニング・グリース交換
⑤シェル接続部コネクター分解クリーニング
⑥動作点検・感度調整
以上①~⑥の作業内容で修理代金は¥40,000-(税込み・送別)になり、以下の作業項目はオプションといたします。
点検確認後に下記の部品が追加交換になる時が有ります
部品代のみ加算されますが事前に連絡いたします。
インナーケーブルが経年硬化している時 ¥600-(税込み)
針圧加圧用スプリングの伸びや錆ている時 ¥2,000-(税込み)
シェルコネクター内部の樹脂製ホルダが破損している時 ¥8300-(税込み)
シェルコネクター内部の4P接点用スプリングが錆や変形している時(4本)¥4,000-(税込み)
殆どは以上の内容で完成いたします、その他の部品や本体などの不具合箇所はその都度見積り連絡致します。
作業内容の説明
最初に全て分解点検
全て分解して不具合個所を点検します、樹脂製軸受けから上下運動ベアリングのスリーブを抜き取りますがこの時点で殆どの樹脂製軸受けは粉々になってしまいます。
樹脂製軸受けを耐久性のある金属製に交換してあるタイプはスリーブを抜けない事が多いのでインナーケーブル交換やフロントコネクター分解点検が出来ない時があります。
①樹脂製軸受け交換
上側が新しく作った軸受けとメインウエイト部分に被せるアルミパイプです。
送られて来た時はポキンと折れた状態でしたが分解中に粉々になりました、瞬間接着剤もタップリと付いています。
そのため樹脂は白っぽくなっています。
②上下運動用ベアリング交換
左のパイプの中に4個の鉄玉が入っているのがオリジナルベアリング(鉄玉)で下側に取り出した物が見えます。
右の写真が現状で経年酸化して固まったグリースの中に4個の鉄玉が埋まっています。
この状態では針圧3gといえ鉄玉が回転する筈もなく上下のトレース感度が悪くなっていて良くも悪くもビンテージの味になっているかも知れません。
オリジナル鉄玉の中心に3mmのテーパースクリューを押し当て上下運動の感度を調整します、でも鉄玉はアームが上下に動いても回転はしないので擦っているだけです。
新品ベアリングに交換すれば当然ですが回転しますので負荷がかからず感度良好です。
右下に見えるのが交換するミニチアベアリングです。
③左右運動用ベアリング交換
左右回転軸を分解した全部品です。
中央下に有るのが左右運動用のベアリングです、スリーブの中に収納されているので奇麗ですがベアリングオイルが経年酸化してベアリング内部で固着しているので動作は鈍いです。
どんなトーンアームでも上下左右運動用のベアリングでトレース感度が決まると言っても過言では有りません。
ベアリングオイル
新品のベアリングには製造段階でオイルが塗られていますがオーディオ用部品として聴いてみると最適とは言い難いです。
* オイルを洗浄してオイル気のないベアリングで試聴すると金属を擦ったヒリヒリキリキリの聴くに堪えない音楽が出てきます。
* サラサラとした粘度の低いオイルを塗り試聴すると感度も良く音抜けも良いのですが音楽に潤いも無く量感も無く安物機器で音は出るよと言う様な音楽です。
* ドロドロと粘度の高いオイルを塗り試聴すると今度は量感多感で太く重量感の有る分解能の低い音楽になってしまいます。
* ビンテージで有名なカンチレバーが直立しているカートリッジ専用のトーンアームはシリコンオイルの粘度の低い物を塗り上手くカートリッジの音質調整をしています。
ベアリング専用オイルを相当数買い求めテストした結果薄くもなく濃くもなく長持ちしそうなオイルを塗り直してチューニングしています。
分解した事により回転軸のストッパーの確認もできます。
④メインウエイト分解クリーニング・グリース交換
経年劣化で工場出荷時のグリースがスラッジ状態になっています。
更に全て分解、そして洗浄してから新しくシリコングリースを塗り再組み上げをします。
目盛り文字に染み込んだ手垢なども超微振動ブラシで掘り起こします。
⑤シェル接続部コネクター分解クリーニング
左端がフロントコネクタをパイプから抜き出した写真です,一本の接点棒が引っ込んだままでよく見ると内部で曲がっていますこの様な状態にスプレーしても接点棒は出てこないので接触不良になってしまいます。
接点棒のカシメを削り取り棒を抜き出して曲がりを修正してから再度組み上げます、当然ですが4本とも抜き出します。
中央がコネクターの構造を理解しないまま押し込んだのか引っ張りだしたのか樹脂を破損させてしまった写真です,樹脂を交換しないと接点として働きません。
右端がコレクトチャックごとペンチで力任せに引き抜きこの時点で間違いと分かり送られて来た写真です。「悲惨・修復不可能・残念」
⑥動作確認・感度調整
動作確認の動画 が確認できる動画をYouTubeにアップして有ります。
停止する時は反動もなく自然に停止します。
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