UESUGI JUNIOR-2 「上杉アンプ」のレプリカを作ろうと常識外れで罰当たりな事を考た友人A君と私めをお許しください。(それに乗ったG君も同じく)
考えた末の計画は以下の通りです。
① 金属ケースに入れないで回路と部品を出来ればそっくり再現して作り試聴してみる。(回路の良い所と悪い所が金属ケースの影響なく検証できる)
② 以前より考えていた整流回路を真空管に置き換える。(ダイオードと真空管を切り替えて検証する)
③ 整流管は普通の物でなく今だ経験のないWE-412Aを使用する。(WEの整流管は使用経験が有るが412Aは未経験)
④ 整流回路Π型フィルターに小容量無極性コンデンサーを並列接続して音質変化を確認する。
⑤ 上杉さんご用達の松下電気(パナソニック)のコンデンサー以外のメーカーを使ってみる。(④とカップリング)
⑥ ボリュームを抵抗切り替え式ATTに置き換える。(今は入手不能のリケノームRDB抵抗を使用)
⑦ 増幅(0dB)回路と電源部を別ボディーにして増幅回路にはAC分を入れない。
2番目の写真が電源部、整流管の隣に有るSWでダイオード(上杉アンプと同じファーストリカバリダイオード)と412Aを切り替える。
3番目の写真がカップリングコンデンサーを切り替える物。
4番目の写真がΠ型フィルターにパラったコンデンサーと切り替えSW。(最終的にコンデンサーの種類は増えている)
写真を見た通りホームセンターで購入した端板に部品を配置している、シールドが無いためにアースポイントとアースループに一番気を付けました。
まずは最初に電源部の検証です。
ファーストリカバリダイオードで一番判断可能なCDを聴きました、次にWE-412Aに切り替え演奏が始まると同時に「なに コレ」
別に紹介しているRD-X10を使用してからは普通のCDにも相当情報量が入っていると感じていましたが、半世紀以上も前の整流管に交換したら更に情報量が増えてグルーブ感が高揚してしまった。
誰にでも理解できると思うが入っていない情報は何をしても出てこない事が理解できます、半世紀以上も前のWE412Aに差替えただけで情報量が増えて音楽性も高まったのには全員が摩訶不思議。
やっぱり入っているんだ~ 引き出せていなかっただけなんだ~
入力部でノイズを拾ってしまうと信号もノイズも増幅(0dB)されてしまうのでL分が発生するのを無視してホットとコールドを束ねて更にアース線を入力側より巻き付け終点でアースに落とさず解放しています。
運良くS/Nも試聴に耐えるぐらい取れていましたので一安心です。
次に検証したのは電源部Π型フィルターに0.1μのコンデンサーをパラってみました。
部品に興味のある方は判断できるメーカーの物だけです、これも驚くことに音楽性や音楽バランスまでも変化してしまいました。
極端な変化には装置全体のバランスをもう一度チューニングしないとダメなぐらいです。
次に検証したのがカップリングコンデンサーです。
白色のコンデンサーは製作記事には必ずと言っても良いぐらい採用されているメーカーの物です。
他に松下電器の無誘導巻きコンデンサーとWECを聴き比べました。
A君が選んだのは上杉さんご用達の松下製でした、なにも足さず何も引かず一番安心できて自然だとの理由です。
ここまでの切り替えた部品やメーカー名は聴き終わるまで説明はしないで一番目二番目で表現しながらの試聴でした。
最終的に「非磁性体ケースで電源別媒体」 「WE-412A使用」「リケノームRDB抵抗使用ATT」 「信号部配線材はOFC単線絹巻き線」 「カップリングとΠ型フィルターに補正用コンデンサーは無誘導巻き松下製(当然方向性は揃える)」 「増幅部にはAC分は入れない」 以上の条件で組み上げA君のシステムに収まりました。
今回の実験遊びは大変勉強になり考えさせられる出来事です
その後真空管フェチのA君の腕の見せ所で、WE412Aの製造年代の実験やバッファー部の12AX7をWE420やBRIMAR更にはオリジナルSiemensなどに差替えて「アーダ」「こーだ」と毎日のように電話連絡が来ています。