LUXMAN CL-32
\98,000- 販売済み
税込、送別
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1977年発表で当時はとても珍しかった薄型の真空管プリアンプでした、当然ですが70年代の商品はフォノイコライザーも内蔵しています。
つい最近入手したのですがどの様な環境で使用していたのか触るのも嫌な位汚れていてとても写真で公開できません、電源トランスを除いて殆ど分解し接点は勿論プリント基盤と真空管ソケットなど全てクリーニングしました。
こんなにパナソニックの超音波振動歯ブラシと歯間ブラシが活躍したのは初めてです。
フロント部分をまずは分解した所です、取り外した各セレクター及びボリュームをいよいよ分解クリーニングします。
全部分解できるのか不安は有りませんが壊さない様最大の注意が必要です、壊れたではなく壊したではシャレにもなりません。
以上の様に各フロント接点部を分解してみるとこれではまともに音が出る筈がないと言う位汚れて導通劣化しています。
バランスボリュームの分解が一番難しくシャフトカシメ部を削り落として分解しました、カシメ代わりにシャフトにタップを切ったのですが勘違いして2mmを2.3mmで切ってしまいご近所さんの鉄道模型屋さんで相談し何とかなりました。
最初にUSA製酸化金属磨き剤でクリーニングし中性洗剤で全て洗い流します、即エアーブローで吹きドライヤーで乾燥させ接点油を塗り組み立てに入ります。
こんなに綺麗になりましたこれだったら音楽信号がスムースに通ります、後は元通り基盤にハンダ付しますが最初に古いハンダは全てバキュームで吸取り除去して有りますので新しいハンダで取付けます、今回のハンダは70年当時のマルチコア・SAVBITを使用して仕上げて有ります。
当然ですがやれる所は全て古いハンダを除去して新しくやり直しています。
回路中のコンデンサーも全部点検しました、素晴らしい事にカップリングは全部容量と絶縁は大丈夫でした、残念ながらデカップリング及びヒーター回路と高電圧回路一部のコンデンサーが絶縁と容量ともダメだったので交換して有ります。
真空管ソケットは歯間ブラシで一か所づつUSAクリーナーでクリーニングしてからエタノールで洗い流し乾燥後に「オーディオ用洗浄液」で更にクリーニングして有りますので接点接触による劣化は無くS/Nも最高に良いです。
各電圧も測定し大きく誤差が無い事を確認しRIAAも測定し確認しました。
真空管は付いていた物は全て消耗していましたので手持ちのリングゲッターですがMullard ECC83 を5本と東芝通測用12AU7 2本を挿してあります。
ついでにと言ってはなんですが電源ケーブルは直出し極性無視でしたので3Pインレットに交換し極性も合わせて有りますので好みのケーブルにチョイス出来る楽しみが有ります。
自分の流儀と経験則で音確認のためには最低200時間のバーンインを施すのが自分流です、一番前の入口Phono端子からバーンイン信号を入力し強制的に200時間バーンインします。
約10日間が過ぎましたので試聴してみました、LP12+DL103/Pro・・・・・・Dynaudio-C1
MILES DAVIS ・ BILL EVANS ・ STAN GETZ ・ WYNTON MARSALIS ・ GLENN GOULD ・ MISCHA MAISKY ・ FRIEDRICH GULDA その他レコード演奏しました、共通点はSNが良く音抜けも良くスピーカーの前面に音楽が有ります。
CDの再生でも殆ど同じく横一列ではなく前後感が有ります、得意のRD-X10の性能だけでは無いようです、更にエージングが進めば楽器のアンサンブルが良く聴き取れるでしょう。
本体底板足に振動吸収のジェルを張り付けているのも外部からの振動影響が無くSN向上に一役買っているのかな?