MICRO SEIKIでインターネット検索すると世界各国のサイトで保有自慢・販売・修理のための図面が欲しい・等々のページがヒットします。
私も現行品の時に数年間使用していました、引っ越す度にオーディオ機器の設置場所が狭くなって行きとうとう手放してしまいました。
それからは小さい機器専門です。
以前DD-100を修理した私の記事を読んだ方から修理依頼が有り暫くぶりで挑戦することになりました。
故障症状はその時々で違い 高速回転・逆回転・回りだしたらコントロール不能で停止もしないので電源ケーブルを抜くような状態で音楽を楽しむような環境ではないとの事。
分解後の左側写真が電源部のコントローラーで右側写真がメイン基板裏側です。
一番の原因はハンダ腐れで特に基盤表裏を貫通させるための針金(貫通ピン)を差し込んで両側からハンダ止めしている箇所が100%と言っても良いぐらい接触不良になっています。
電源部には9個もICが使われています、回路図がないので分からないが9個も使う位難しい電源コントロールをしているのだろうか。
電源部の基盤だけで38本も貫通ピンが有ります、メイン基板には数えられない位の貫通ピンが見えます。
ピンを抜き取り新たに0.6mmのピンに作り替えて仕上げるまで丸2日・・・・ 抜き取ったピンの一部と不良交換したFETです。
更に必ず交換必要部品は電解コンデンサーと微調整用の半固定ボリュームなので全て交換しました。
これでテストのために電源を入れスタートしてみると今までなかった洗濯機のような正回転と逆回転の繰り返しになりました。
ウヮ~ 困ったな回路図が欲しい。
考えた挙句トランジスタの点検ついでに足に黒く付着したカーボンを除去しようと1個1個外してトランジスタテスターで点検し続けたら最後の最後にFETが不良と分かりました。
よしっ これで解決と動作させると見事に回転し始め停止時のブレーキも効きました・・・ がQuartzもManualも回転が安定しません。
共通部品は何かと考え回転切り替えSWの接触不良と読み、取り外し分解に取り掛かりましたがノブが抜けません。
Manual 33 45 78 のノブも抜けません、パネルに傷を付けたら大変と4個ともシャフトを切断して取り外してしまいました。
ノブとシャフトの間に接着剤が塗られていて切り取ったノブを溶解液にドブ漬けたが回転切り替え用ノブは溶解抜き出しできませんでした。
ついでに残った電源とQuartz on/offのスイッチも交換して再度動作点検
・・・ 大 成 功 ・・・
このまま回転させながら24時間放置して確認しましたが不具合なしなので、最終的な仕上げでパワトラの放熱グリースの塗り替え・リフターの不具合・出力ケーブルの不具合・電源マルチケーブルの被膜修正等々不具合個所を修正して完成させました。
トーンアームの垂直調整をしてレコード演奏し2日ぐらいテストをし昔使ってたことを思い出しながら楽しみました。
やはりプラッター外周が重いので慣性質量が増し安価なダイレクトドライブプレーヤーとは一線を画します。
修理完了してからの感想はコントロール部はもう少し簡素化できなかったのかとプリント基板技術は幼稚でこの時代には未だパソコンでプリント基板作成ソフトは無かったんだろうなと感じました。