友達のKP-1100を裸にした記事を読んだ方からメールを頂き探して入手するので同じ様に裸にして貰いたいとの事でした、最初はどうせ噂を聞いての真似事だろうと思っていたが何度もメールをやり取りしているうちにノウハウも有り本気だなと感じられた。
今回のミッション
*ユニファイド・ダイキャストフレームを剥き出しにする
*電源部セパレート
*本体・電源部接続マルチケーブルの品質を考慮
*ダイキャストフレームには無駄な穴は開けない
*トーンアームのオーバーホール
*コントロールパネルは接着・ネジ止めしない
などなど条件が付いています
今回のお客様はオーディオのノウハウや電気知識も相当詳しく私も中途半端な遊びではできません。
付属のプラッターより700g重い同メーカー別機種の物に交換し慣性質量を増やしたいとの希望も有りレコードプレーヤー大好きな私も同感で嬉しいです、慣性質量が大きいと音楽のS/Nが良くなるのでいいですよね。
送っていただく前にお客様自身で動作確認をして貰いましたが到着後に私自身でも動作確認作業をしました、後で不良個所が発見されてもお互いに嫌な気持ちになるだけですので初期動作確認作業は大切です。
お客様の要望は未経験のご自身ではできない部分の作業を委託したいとの事、引き渡し後にご自身で更にバージョンアップしたい考えのようだ。
KP-1100を入手するのにも拘り自分の考えに合ったような変な改造はしていない個体を探した様子です。
さていよいよ分解に入ります。
カタログやインターネット上にはトーンアームはナイフエッジがどうのこうのと書いて有り現物の形状からは理解しがたいので最後に分解する事にした。
本体と電源BOXの接続マルチケーブルは「PC-Triple-C 7/0.18」の32本撚り、アース渡り線は「Oyaide-102ssc52/0.18AWG16」で全体にシールド網を被せ外皮には「acousticrevive CSF-10」で仕上げコネクターは「AMPHENOL D-sub36P」で作りました。
前回も納得できなかったセンタースピンドルのオイル溜めに穴が開いているのか確認したらやはり穴が開いていてオイルを溜め置きして循環させることができません。
右の写真のナットで見えなくなっている部分に左のネジ部分に穴が開いています。
インターネット上の情報では初期状態でモリブデングリースが入っているらしいが穴が開いていたらどうなんだろうか。
写真のようにスピンドルシャフトにはオイル溜部も有り循環用の溝も奇麗に切られていますが粘度の高いモリブデングリースが循環してスピンドルには負荷を与えずに回転しているのだろうか? 不思議で理解できない。
レコードプレーヤーのS/Nはこの部分で決まると言っても良いくらいの重要箇所だ。
事前に穴をそのままにするのか塞ぐのか確認して有った、やはり塞いでオイルを循環させスムースな回転を確保したいとの事で私も一安心。
写真は穴を塞ぎオイルを注入しモータースピンドルを挿入している所です、当然ストンとは挿入されず重しを乗せても相当の時間が要し余分なオイルが噴出したので奇麗にふき取りモーターを仕上げました。
次はいよいよトーンアームのO/Hに取り掛かります。
3枚目の写真の物がナイフエッジ状になっていて2枚目の写真のカバー内に有るフリー状態で動くように設置された部品と接触しているようだ、トレース中にどの様な動作をするのか現物では理解できない。
上下運動用スラストベアリングは別に付いているので不思議だ、私の頭では理解不能なので誰か教えて欲しい。
出力端子と電源部で金メッキ極太端子のAMPHENOL D-subで接続します、接続配線もPC-Triple-Cにしてあるので1.5mに伸ばしてもロスは少なくて済むだろうそれよりも離した事のメリットの方が大きい。
完成後のレコード演奏を楽しんでいる、写真中の不明なプリント基板は何かひらめきが有る「エレキットPS-3250」を使い試聴中です、後に大改良をする予定。(時間が有れば)
厳重な梱包でオーナーにお返しした2か月後にとんでもないメールが届いた、それをご紹介するが良い子は決して真似をしない様にと注意書きをしても良いぐらいだが常人は真似は出来ないだろう。(機会が有れば家庭訪問して試聴確認したいものだ)
頂いたメールをPDFに変換してご紹介します、当方の有料レンタルサーバー内ですので安心してリンクをクリックし開いてください。
どうしても真似をしたい方は私に連絡いただければご紹介いたします。